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表3 糖尿病にかかりやすい条件(6点以上は要注意)

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依存型糖尿病を特徴づける身体異常として認識しておかなければならないということです。
この病態に影響する環境因子も、ほとんどの場合は肥満を介しているといえるのです。ですから中高年のインスリン非依存型糖尿病を見ていく上で、肥満の程度、肥満がどういう推移でその症例に起こってきたのか、あるいは体脂肪の蓄積という視点から見た肥満の中身の検討が、糖尿病のすすみ方への影響という点でたいへん重要なポイントになります。
糖尿病にかかりやすい条件を環境と遺伝の面から整理しますと(表3)、家系に糖尿病があったり、肥満、脳卒中、心臓病があれば点数で4点になります。この4点がまさに遺伝の重みを表し、他の6点の中身は環境要因とその結果、すなわちそれが肥満に深く関わり、両者はお互いに影響する関係にあるわけですが、ライフスクイル-食べること、飲むこと、休養をとること、運動をすること-の悪さが結果的に肥満を招き、その肥満が糖尿病の遺伝的な仕組みに大きな異常をもたらすということの理解が重要です。

 

 

 

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